日本語クビ。

英語圏でくしゃみをすると「Bless you」と返されます。
それに対して「Thank you」を返すと「You’re welcome」が返って来る。
これはごく当たり前の流れですが、欧米人は、くしゃみ一つでやり取りが続くのが面倒くさいと感じている人もいるようです。
日本ではどうなるか?くしゃみしても誰も何も言って来ないのが快適!
等と聞きました。
が、
日本でありがとうを言った返しで「どういたしまして」って使うことあります?
私気づいちゃったんですが、この言葉、ぜんっぜん使わなくないですか?
ありがとうに対するリアルな返しは以下の通り。
「いえいえ」
「とんでもございません」
「こちらこそ」
「あ、はい。」
「…(無言でペコっ)」
これ、例えば日本語を学ぶ外国人や言葉を学ぶ2歳児、3歳児にも教えますが、教えなくていい言葉だと思いませんか?
今や、You’re welcomeを訳すときだけの専用品みたいになっている気がします。
そういう言葉を探してみましたが、意外と見つからないんですよね。
強いて言うなら、「ごきげんよう」とかでしょうか?
でもこれは使われないのでリストラされるような言葉ではなく、一発でお嬢様ごっこだとわかる魔法の言葉だったりします。
あとは幼稚園や小学校までしか使われない、「さようなら」なども似ているかもしれません。
「先生、さようなら。みなさん、さようなら。」
大きくなったら「失礼します」仲が良ければ、ばいばい。またね。に取って代わられます。
ただ、どういたしまして。ほどの要らなさではないというか、そうは言ってもまだまだ使われている感が否めません。
じゃあ逆に考えると、似たような境遇の言葉がないほど「どういたしまして」は特殊なんじゃないでしょうか?
自分自身が「どういたしまして」を使わない理由は、割とはっきりしています。
後に言葉が続きづらいからです。
自分が言われて困る言葉でもあるかもしれません。
B「髪切ったの?可愛いね!」
A「ありがとう」
B「どういたしまして」
A「…」
実際英語圏ではこういう使い方をするみたいです。
が、日本語で聞くと、なんか違和感。
Bさんがいけ好かないやつだと感じてしまいます。
現代では「ありがとう」に対して返す言葉が「どいうたしまして」だという認識です。
「いえいえ」と返すのは、「ありがとう」に対して、ある種貸し借りをゼロに戻す作業です。
いえいえ、ありがとうと言われるほどのことはしていないですよー
しかし、どういたしましてと返しては、貸し借りを確定させる言葉になってしまいかねません。
どう?私の行い、感謝に値するでしょ?
みたいな。本来、どういたしましてという言葉は、「どうと(御礼を)言われるほどのことはしていないですよー」という謙遜の言葉です。
しかし、日本人の受け取る感覚は今や「 どう?私の行い、感謝に値するでしょ? 」に近いはずです。
いけ好かない言葉ですが、唯一無二の輝きを放つこの言葉は、やはり日本語からクビにするのは惜しいかもしれません。