液漏れ
夏休みですね。
皆さんが子供の頃、夏休みは何をして遊んでいましたか?
海やプールで涼んだ記憶もあるのですが、私の記憶のほとんどを占めているのは暑い中野球ボールを追いかけていた毎日です。
今は夏休み中でも、あまりキャッチボールをしている子を見ることがありません。そりゃそうですね。
毎日のように熱中症警戒アラートが発令されていては、、、
で、そんな子供たちは家の中で退屈しているのかというと、そういうわけでもないようで。
もちろん宿題もありますが、今の子たちの強い味方!ゲームがあります!!
「おじさんもゲームしてたの?」
なんて聞かれると、「してたどころか今もやってるぜ!」と混ぜてもらう気満々で返してしまいますが、実は私は小さい頃はあまりゲームをせずに育ってきました。
妻にそのことを告げると、実家のゲームボーイカラーを持って帰ってくれるとのこと。
子供の頃、持っていなかった憧れのゲームを前に、感動しながらスイッチをつけると…
電源がつきません。
そりゃそうか、もう20年以上も前のゲームですからね。電池を入れ替えないと、、、
うぇ~~!!!
液漏れです。液というか、もう結晶化しちゃってます。
大変なことになってしまっています。
なんか独特の酸の匂いがするし、、、
電池の液漏れって身体に悪いとは聞きましたが、そもそも液漏れって何?本当に身体に悪いの?
昭和の頃のコーラが骨を溶かす的なデマじゃないの?
とか思って調べてみたら思った以上に悪いようで、注意喚起の想いも込めて、今日は液漏れについて書いていこうと思います。
まず、乾電池。充電池のことは今日は全く触れません。乾電池です。
アルカリとマンガンがあるのはご存知ですね?
アルカリ乾電池
大きな電流を流すのが得意で、パワー、容量が大きく、長持ちします。
あらゆる製品に幅広く使われます。
マンガン乾電池
電流も小さく、パワー、容量も小さく短命。
時計やリモコンなど小電力で動く機械にお勧め。
マンガンの存在意義…
と思うかもしれませんが、マンガン乾電池の方が安い!!
だけじゃなく、なんと休ませると電圧が回復します!すごい!!
でも、ゲームに使うならやはりアルカリ。大容量で長持ち!
そのアルカリ電池を入れたゲームを長いこと放置しておくと、液漏れが発生します。
※アルカリもマンガンも液漏れは発生しますが、アルカリの方が液漏れが発生しやすいです。
そもそも電池とは、電解液の中に電極を入れたものですが、乾電池はその電解液を個体に染み込ませ、簡単には漏れ出ないようにしたものです。
この電解液が漏れ出てしまうのが液漏れという現象です。
ではなぜ漏れ出てしまうのか。
電池が電気を起こす際に水素が発生しますが通常利用では隙間から自然と抜けていくようになっています。
ただし、過放電などの異常時には、大量の水素によって爆発しないよう、安全弁が開くようになっています。この時、水素と共に電解液も漏れ出てしまうのが液漏れです。
アルカリ乾電池の電解液は「水酸化カリウム」です。化学式で書くとKOHです。
水に溶けやすく水溶液は強アルカリ性で、強い腐食性があり、皮膚に触れると化学やけどを起こし、眼に入れると眼失明してしまう危険性があります。
くれぐれも液漏れの電解液は素手で触らないように、触ってしまった場合はすぐに大量の水で洗い流してください。
そして今回の私のように電解液が漏れているのにも気づかず長い年月が経過して結晶化している場合。
こちらは水酸化カリウムが空気中の二酸化炭素と反応して炭酸カリウムを作り出しています。
化学式はK2CO3です。
炭酸カリウムは、水酸化カリウムほどではないものの、こちらもアルカリ性で、皮膚に触れ続けるとやはりよくないので、同じく素手で触らないようにして、仮に触ってしまった場合は大量の水で洗い流してください。
昔のゲームは乾電池を使うものがおおかったため、要注意です!
このブログを読んでいる方も、自宅の、実家の、ゲームボーイやwiiリモコンの電池を確認してみてください!
もし電池が入ったままの場合は液漏れしていなくても、遊ばない場合は速やかに電池を外しておくことをおすすめします。