いつもどおりのある日のこと

いつもどおりのある日のこと
君は突然立ち上がり言った。
「今夜、星を見に行こう」
最高のフレーズですよね。
あまりに美しいこのフレーズは、Supercell/君の知らない物語 の歌い出しです。
曲もさることながら、これをエンディングテーマにしたアニメや、原作である西尾維新先生の書く小説「物語シリーズ」は特徴的なキャラクター+怪異、化け物という魅力が凝縮された、もはや日本を代表する日本文化の一つとも言えます。
この小説、20年続いてきましたが、次回作で最後の一冊となるようです。
この小説の登場人物はかなり個性的なんですが、中でも今日は3人を紹介させてもらいます。
「羽川翼」
優等生の委員長タイプ。主人公が言う「すごいな、お前は何でも知ってるな。」に対して「何でもは知らないよ。知ってることだけ。」と答えるのがお決まりのパターン。
「臥煙伊豆湖」
なんでも知ってるおねーさんを自称しており、実際物語の全てのことを把握している。口癖は「私はなんでも知っている」(実はなんでも知ってしまうという呪いにかかっている)
「忍野扇」
男なのか女なのかもわからず、正体が掴めない謎めいた人物。なんとなく気味が悪いこの子の口癖は「私は何も知りませんよ、あなたが知ってるんです。」
で、ようやく本題。
今日は実は物語シリーズの話ではありません。物語シリーズの登場人物は惜しげもなく出しますが。
じゃあ何の話かというと、
AIの話
です。
このブログでも数えきれないほどだしたAIの話。
今回はAIの使いこなし方についてのお話です。
AI活用みたいな難しいお話はしません。
初めの第一歩。生成AIを使ってみよう。みたいなお話です。
使ってみよう! が第一歩だとすると、4歩目、5歩目くらいの、スプリントに例えるとスピードに乗り始めるあたりのお話をしましょう。
生成AIの使い方としては、分からないことを調べる、ググる代わりに使う人がライト層では最も多いんじゃないでしょうか?
で、使い倒し始めたらある日突然「ハルシネーション」、嘘に騙されてAI不信になって使わなくなる。
なんて人もいるとかいないとか。
あとは自分の考えを整理する時に使う人もいますよね。
「スライド資料を作りたいんだけどもっとかっこよく作り直して。」

→おっ!いいね。もう少し字を大きくして。

→おしい!じゃあ背景の色をもう少し薄いピンクで統一して、字が隠れているのを直して。

→…は? 全然言ったことと違うじゃん!元に戻してよ!!

→元に戻せって!!前の字が小さかった時のやつでいいから!!

→だめだこいつ、、、(電源OFF)
(厳密にはこれはハルシネーションではなく別の原因ですが、今回はAIに聞いたのに出力してきたことが違うのをまとめて”ハルシネーション”と呼びます)
指示を忘れたり、嘘をついたり、
これらを防ぐ「ハルシネーション対策」には様々な方法が挙げられています。
例えばAIに指示を出す時に毎回「わからない時は推察せずわからないと言ってください。」と入れる。
自分の頭の中のことをアウトプットする手伝いをさせる時には「わからないことは出力する前に私に質問して、疑問が確定してから出力してください」と入れるなど。
ただ、毎回打つのは面倒ですし、ついつい忘れてしまいます。
そこで!!
いい手があるんです。
GeminiにもChatGPTにもClaudeにも、カスタム指示やCustom Instructionsという機能があります。
簡単に言うと、自分のAIに独自のルールを持たせることができます。
・知らないことは知らないと言え!
・わからないことはわからないと言え!
などと指示できます。
ここで、先ほどの登場人物が活きてきます。
AIは決して「なんでも知ってるおねーさん」ではありません。
なんでも知っているようで、あなたに完全にパーソナライズはされていないので、あくまでネットで拾ってきた一般論を口にするだけです。
そう、「なんでもは知らないよ。知ってることだけ。」です。
これをユーザーがしっかり理解しておくことがとても重要です。
そして、自分の脳内をアウトプットする時、ついついAIに結論まで出させてしまいそうになりますが、自分が思考を止めてしまうと想像は、創造は、それまでです。
一般論しか知らないAIに “あなたの頭の中” の結論を出させると、何が起こってしまうか。
自分が思考を止めないためにAIを利用しないといけません。
忍野扇の言葉を借りると、「私は何も知りませんよ。あなたが知ってるんです。」
私自身の頭にあることを上手に引き出すためのツールとして、AIを最適化させるために、私はGeminiの中に羽川と扇ちゃんを飼っています。
カスタム指示1「知らないことは推測した回答をするのではなく、何でもは知らないよ、知ってることだけ。と、事実ベースのみを述べてください。」
カスタム指示2「私が頭を整理するために助けを求めた時、楽をして結論まで求めた場合、私は何も知りませんよ。あなたが知ってるんです。と、私が思考を止めないよう窘めてください。」
これはかなり有効な手段ではありました。
が、頻繁に「あなたが知ってるんです」と言われて少しイラつくのが玉に瑕ですが…
AIを最適化させるために、まずは化物語を見ましょう!!