アンチ「令和のトレンド」

平成一桁ガチババァっていう、とんでもない悪口のような自己紹介が少し前に流行りました。
平成リバイバルの今の時代を、新しさとしてではなく、自分が子供の頃の記憶として懐かしむ気持ちで楽しむ人たちの世代で使われ出した言葉です。
女子高生のルーズソックスや、スクールバッグが見えなくなるほどたくさんのキーホルダー。
たまごっちやシールブックなどの平成女児向けグッズの再来。
更にはナップザックやスウェットパンツなど、ファッションにまで平成リバイバルの風が押し寄せています。
私は、まさに平成一桁の時代を生きた世代ですが、懐かしいと思うと同時に、当時から一瞬だけ流行ってすぐにダサい扱いになった物がもう一度流行っていたりして、時代は繰り返されるなぁ。と味わい深く感じております。
で、こういう話をするときに「令和のトレンドは」という紹介の仕方をよく見ます。
この言葉遣いに今日は注目したい。
これ、もうやめませんか?
令和でくくるには、もう令和が長すぎる気がします。
いつまでも「新」とつける、今や本館の方が新しくなった「新館」のような香ばしさがあります。
今のトレンド、今年の秋のトレンド、という言葉なら全然しっくりきます。
「令和の○○」という言葉を未だに使うのは、時代に乗り遅れた感じがします。
「元号が変わったのってついこの間だよね?え?!もう7年も経つの?!」みたいな。
じゃあ、この7年間なにもなかったかと言うと、全然そんなことはなく、
令和の7年の間に4回総理大臣が変わり、
イラク戦争以来の大規模な戦争が開戦し、
7年の内半分はコロナによってほぼ鎖国状態が続き、
豪雨や台風、地震など、国内では大きな災害が数多く発生し、
それにも負けず、57年ぶりに東京でオリンピックが開かれ、
令和の間に日本がオリンピックで取ったメダルは121個。
音楽シーンではジャニーズが無くなり、アイドルブームが再燃。
いつの間にかドラマよりアニメが覇権を握り、テレビよりサブスク優勢。
世間ではキャッシュレスが急速に加速し、今やお財布を持たなくてもいい時代に。
まだまだ語りきれないほど濃い7年です。
更に個人のことや会社のことも入れるととても語りつくせない、とてもついこの間まで平成、とは言えないほどの容量です。
この量の「新しいこと」が押し寄せてくるんです。
そりゃ少しは振り返りたくもなるわ。と、流行の輪廻に妙に納得しつつ、”サブスク” で “花より男子” 見てきます。