地震の確率

天気予報、所謂天気の確率って言うのは、今時点の雲の配置の時に、1時間後、あるいは1日後に雨が降ったことがあるよー
というように、過去に起こった事実に基づいて計算されています。
例えば、現在の雲の形が過去に10回あって、10回中3回雨が降ったのなら、降水確率30%ということになります。
地震の場合も過去の事象に基づいて出されますが、それだけでは母数が少なすぎます。
天気なんて毎年、毎日、毎時の雲の動きを比べられるので、かなり正解率は高いです。
じゃあどうするのか?ですが、例えばA県で10年に一度M(マグニチュード)5の地震が過去に10回起こっているとしましょう。
しかし、実際にはこうだとします。
1920年 M5発生
1940年 M5発生
1960年 M5発生
1980年 M5発生
1990年 M5発生
2000年 M5発生
2005年 M5発生
2010年 M5発生
2015年 M5発生
2020年 M5発生
するとどうでしょう?素人目に見ても、前回の地震から10年後ではなく、5年後の2025年現在、
「そろそろ地震来そうかも?」と勘づくはずです。
実際にはもう少し緻密な計算をしていますが、これは過去データに基づく確率+確率モデルによる推定を行っていると言えます。
発生間隔を統計的に扱う「リスク計算モデル」を使うなどして、より高確率で予測できます。
また、地震はプレートの動きや火山活動に起因するため、それらの観測値も踏まえて予測されます。
で、これを踏まえて、出されるのが「30年以内に地震が発生する確率」です。
例えば東北地方太平洋沖地震、東日本大震災の発生確率は数%~10%程度でした。
それでも、割と高確率で、地元ではいつかは起こると言われていたようです。
(過去の津波の石碑や伝承など)
それを踏まえて南海トラフ地震の発生確率を見てみると、中央値で70%程度、最も低く見積もられていても40%と、かなり高い確率、所謂「いつかは必ず来る地震」に分類されます。
これはあくまで「30年以内にM8以上の大型地震が起こる確率」です。
M6程度の地震の規模としては中規模の地震が起こる確率はまた別です。
ちなみに地震に最も強いとされる県は岡山県、次点で静岡県です。
過去の発生回数の少なさ、地域内の活断層の少なさ、津波の発生確率の低さなどが起因しているそうです。
ただ、静岡でも岡山でも、地震大国日本の中であることに変わりはなく、日本にいる限り地震に対する危機管理は常に行っていなければなりません。
小学校で習うようなことですが、改めて地震に対してどういう備えができるかを挙げてみます。
・家の中での安全対策
家具の固定(転倒防止のツッパリ棒等)
落下物の対策(食器棚への飛散防止フィルム等)
・避難経路、避難場所の確認
家族で地震が起きた時の集合場所を決めておく。
近くの避難所までの道を把握しておく。
・災害バッグの準備
水・食料(人数×3~7日分)
懐中電灯・予備バッテリー
救急セット
携帯トイレ
現金 等
日本は災害大国です。
地震だけではなく、大雨による水害、雷などによる停電、火事等、様々な災害が起こり得ます。
どのライフラインが止まった時を想定するのか、様々な場面を想定しながら準備を進めてみてください。