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被爆80年

ヒロシマ

 

この表記は特別な表記です。

「ひろしま」「広島」など、いろんな表記がありますが、カタカナの「ヒロシマ」というのは原爆の話をするときの特別な表記として、我々広島県民は小学校の頃から教えられます。

広島以外でも平和教育というのは行われているので、もしかすると「ヒロシマ」標記の話は広島県外でも教わるのかもしれません。

 

実は今年は被爆80年という節目の年です。

 

日本のみならず、海外からも有名なヒロシマという土地、起こったことをあえて、改めて記載します。

1945年8月6日午前8時15分、広島市に世界で初めて原子爆弾が投下されました。
この爆弾はウラン型で、「リトルボーイ」と呼ばれていました。
爆心地では、熱線、爆風、放射線により、一瞬で壊滅的な被害が発生し、多くの人が亡くなりました。
更に、放射線による健康被害はその後も長期間にわたり多くの人を苦しめました。
この、原爆により一瞬のうちにすべてが破壊され、焼き尽くされた街のことを「ヒロシマ」と表記します。

 

それから80年。
今でも多くの人々を苦しめており、その威力・影響力は計り知れません。

 

そんな原爆について、被爆80年ということで広島ではミュージカルに、朗読劇、美術展やスポーツ振興など様々なことが行われております。

いろんなことが行われていますが、どれもテーマは「つなぐ」です。
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/peace80/

 

今の世代、これからの世代はどんどん戦争、原爆から離れていきます。
これからは、原爆を経験した世代と会ったこともない世代が増えてきます。
実感がわかないまま、なんとなく平和を学ぶ、なんとなく教える。ということが起こらないよう、
今の想いを「つなぐ」。
伝えられた事実、想いをさらに「つなぐ」。

 

伝えるというのは意思が乗らなければ、全く伝わり方が変わってしまいます。

原爆に関する想いに正解はありませんし、多様な考えがあっていいとは思いますが、実際に受けた人たちの想いが決して消えないように繋ぎ続けることは、我々の使命だと思います。

 

 

夏休みですし、一つおすすめの作品をご紹介します。

「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」

この作品は、まずアニメ作品として3本の指に入るほどの超名作です。

京都アニメーションのヴァイオレット・エヴァーガーデンも、新海誠の君の名はも、ディズニーのリメンバー・ミーも良いですが、ここまで丁寧に作られた作品を私は知りません。

映像としても、声優さんの演技も、作り方、売り方も、すべてが丁寧で、何気ない日常が本当に繊細に描かれています。

そしてなにより、今の子におすすめしたい一番の理由!それは

「戦争映画なのに、グロ過ぎない!」

火垂るの墓も、はだしのゲンも、怖いんですよね。
これでもか!と原爆の恐ろしさ、戦争の恐ろしさを伝えるのはいいんですが、平和慣れしている世代からすると、怖すぎて見れないんです。
それが、この世界の~ には、ああいった怖さはなく、戦時中で貧乏ながらも楽しんで生きている日常がメインなので、あそこまでグロくないです。
にも拘らず、とても考えさせられます。
いろんな感情が次から次へと押し寄せてきて、この映画の感想を求められても、なかなか簡単に伝えることができません。

それって最高の映画だと思いませんか?

いろんな人に見てほしいし、いろんな境遇の人が見た後に、それぞれどんな感想を持ったのか聞きたいです。

また、この作品によく似た名前の「この世界の片隅に」という作品もあります。
実はこちらは、クラウドファンディングでなんとかお金を集めて作り上げた、製作費ギリギリで作った作品で、短い題名の方は一部省略して2時間にまとめたもの。(さらにいくつもの)が入っている方は倉ファン映画の大ヒットを受けて、省略した部分を入れて再度作り直した完全版です。
できれば完全版を見ていただきたいですが、「この世界の片隅に」バージョンの方も綺麗にまとめられてはいるので、時間をあまりかけられない方はこちらもおすすめです。

 

 

毎年のように原爆映画を見る、毎年のように平和記念資料館に行くのは、かなり精神的にも疲れてしまいますが、
例えば被爆80年の今年は、重い腰を上げて平和について学び直すために、広島旅行に来るのもいかがでしょうか?