全国的には学生の皆さんが、そろそろ外に出る余裕がなくなってくる頃かと思いますが、(ヒント:夏休みの宿題)
呉市の学生は夏休み前の大雨被害により休校になったしわ寄せで、2学期が早めに始まるようです。
平成最後の夏は特殊な夏休みになったであろう学生たちは、ボランティアに汗を流してくれていた方も多く感心したものですが、大事な夏休み、しっかり遊べたのでしょうか?
夏休みになると、ちょっと足を延ばしてショッピング~♪
と、呉から広島までよく電車で行ったものですが、今、広島に行こうと思うと、大変な道のりです。
呉市の中でも、小学校5校、中学校4校、高校3校、大学1校があり学生の多い広を出発地に例を挙げてみましょう。
今までは、
広駅発 → 広島駅着
JR呉線で一本、1時間かからず40~50分ほどで行けていました。
しかし、現在、
広駅発 → 呉駅 JR呉線 10分
呉駅 → 坂駅 災害時BRT 30分~1時間半
坂駅 → 広島駅 JR山陽本線 20分
乗換えも含むと、最短でも1時間半、最大で2時間半ほどかかります。
え、しんどい...
全部バスで良くない?
住民以外からは十中八九この言葉が出ます。
しかしこれでもとても助かっているんです。
まず、広ー呉間の呉線の部分開通。
これによって、朝・夕の渋滞がかなり緩和されました。
そして呉―坂間の災害時BRT
これは一般車は通行禁止となっているクレアラインという自動車専用道の一部区間をバスのみ通行可として運行しています。
これによってある程度時間を読むことができ、一般車に比べて早く着くことが可能になります。
この災害時BRT、"全国初の試み"と全国ニュースにもなりましたが、私は疑問を持っていました。
ん?全国初?BRTって気仙沼で乗ったけど。
よくよく調べてみると、鉄道のレールにアスファルトを敷き、バス専用道として運行を始めた宮城県のBRTとの違いは、
宮城県の例は災害により運行を開始したものの通常時も引き続き運行するなど定常化しました。
一方、呉市の方は災害時の特別措置であり、考案者の呉高専神田佑亮先生による定義では、
【災害時BRTとは】
災害発生時等で,通行止となっている高速道路や自動車専用道等において,路線バス,高速バス等を緊急輸送車両として通行を認めるとともに,
例えば本来であれば本線である道路空間上での転回を認めるなど,道路空間の柔軟な運用によりバスの定時性や運行サービスを確保する方式.
とされています。
BRTではなく"災害時BRT"というのが全国初の試みだったようです。
国も県も市も、民間企業も、臨時措置で今できる最善の手を尽くしてくれています。
呉―坂間は9月中
呉線の全線復旧は来年1月中ともいわれていますが、不便な中にもたくさんの人の工夫や苦労があって、時間をかければなんとか移動できるまでに回復しています。
辛抱強く、力を合わせて復興していきましょう。